萩市について

萩市(はぎし)は、中国地方の西部、山口県の北部に位置する、日本海に面した市である。
面積698.79k㎡・総人口53,417人・市の木 ヒノキ、マツ・市の花 ツバキ、ハギ。
概要:江戸時代に、毛利氏が治める長州藩の本拠地となった都市として有名である。
一方を日本海に面し、三方が山に囲まれた都市であり、道路・鉄道・港湾の整備も遅かったため、山陽側の市町村と比べると発展が弱かった。山陽新幹線博多駅開業時は観光客が増加し、人口も増加するが、その後は観光客の減少と共に人口も減少した。新制の萩市として発足後の2005年国勢調査においても、人口の減少が目立ち、特に合併前の旧町村での減少傾向が目立つ。
幕末から戦前にかけては政財界の大物を多く出すなど、かつては中央たる東京や近畿地方への指向が強かったが、最近では、進学・就職なども九州本島への指向が強い。
司馬遼太郎の幕末小説である『世に棲む日日』や『花神』は、この街が舞台になっている。
萩市中心部は、全国有数の規模を誇るデルタ地帯に発展している。旧・川上村から流れる阿武川(あぶがわ)は川島地区で2つに分かれ、橋本川と松本川となって日本海に注ぐ。また、両河川からは新堀川、藍場川といった小河川が分岐し、市街を流れている。
地理
地勢:山口県北部の日本海に面し、東は島根県境から西は長門市まで、南は山口市、美祢市に接している。離島として見島(みしま)、大島(おおしま)、相島(あいしま)、櫃島(ひつしま)、羽島(はじま)、肥島(ひしま)、尾島(おしま)があり、そのうち見島、大島、相島、櫃島は有人島である。見島を除く6つの島を、市内では総称して「六島(ろくとう)」もしくは「萩・六島村(はぎろくとうそん)」とも呼ぶことがある。
主な山岳としては標高532.8mの高山(こうやま)がある。
なお隣接する阿武町は、萩市に囲まれている。
地名の由来:「市花であるツバキの読みの転訛したため、ハギになった」などの説がある。
地区:合併前の市町村は、旧萩広域市町村圏組合を構成し、消防、清掃などを広域で行っていた。
旧萩市中心部は平坦な地形が多いが、三見地区や旧町村部などは主に山間地にあり、特に旧旭村の佐々並地区、旧むつみ村、旧福栄村などは、標高100~400mの山に囲まれている。

旧市内(阿武川河口部周辺、離島)
阿武川の三角州に建設された城下町から発展した。山陰本線は三角州の外側を迂回するように走るが、幹線道路である国道191号は三角州中心部を経由し、下関方面へ向かっている。市内は旧城下町特有である碁盤目状の道路が多い。
三方を山、一方を海に囲まれており、中心市街地から周辺の市域・市町へ向かう際は必ず峠を越える必要がある。そのため、雨量が多い場合や積雪などで交通が遮断される場合が多々ある。萩城が建設された由来も、交通に不向きな地形を徳川幕府が気に入ったためといわれている。
大雪の時に国道191号線は鎖峠(くさりとうげ)を中心に、隣接する長門市三隅上の宗頭(むねとう)地区~山田地区までが遮断される。飯井(いい)~玉江(たまえ)へ抜ける道は道幅は狭いものの雪が少ないことが多いが、凍結している可能性があるため要注意である。
旧萩市は三角州を含んで西から、「三見」(さんみ)→「山田」(やまだ)→「堀内」(ほりうち)→「江向」(えむかい)→「土原」(ひじわら)→「椿東」(ちんとう)→「大井」(おおい)の各地域に分けられ、南側は「椿」(つばき)、北は六島村となって幅が広い。その中で、太字の地域は三角州内にあるが三角州内はもっと細かく分かれることとなる。
見島や「萩六島村」の大島、櫃島などの日本海に浮かぶ離島群は萩港と定期航路で結ばれ、旧萩市の一部を構成していた。
川上地区(旧川上村)
萩市中心部に隣接する山間部。中心部を阿武川が流れ、上流には阿武川ダムがある。
国道262号が地域の端を通り、中心部は県道萩川上線が通っている。山地と阿武川ダムの流域面積が多いために可住面積が少なく、集落は山地を縫うように点在している。
山間部のため冬季は積雪があり、集落間の移動が困難になる。
江崎地区・小川地区(旧田万川町)
国道191号沿いの地域。山口県の最北端に位置する。
島根県益田市に接し、経済圏・生活圏としては萩市中心部よりも近接する益田市との結びつきが強い。日本海に面しており、気候は比較的温暖だが、益田市との県境は冬季積雪がある。産業は主に漁業と農業であり、東部の小川地区では梨や桃等、果樹の生産が盛んである。
吉部地区・高俣地区(旧むつみ村)
萩市中心部と島根県津和野町のほぼ中間の山間部に位置する。気候は内陸部特有の気候であり、冬季は積雪、凍結などが多い。中心部からそれたところに国道315号と県道萩篠生線が走っているが、県道萩津和野線で連絡している。主な産業は農業である。萩と津和野を結ぶ観光ルートであり、近年は道の駅(うり坊の郷 katamata)やむつみ昆虫王国の建設、観光牧場(秋川牧園)の開設など、観光にも力を入れている。
須佐地区・弥富地区(旧須佐町)
隣接する田万川地域同様、益田市との結びつきが強く、生活圏は益田市に多くが依存している。
地域は日本海から東側に長く、海に面した須佐地区、山間部の弥富地区と鈴野川地区からなる。須佐地区は比較的温暖だが、山間地区は冬季に積雪もある。須佐地区に国道191号が、山間地区は国道315号が通り、交通状況は良い。
第一次産業が多く、観光地数が他の地域より比較的多い。
イカの活イカ漁港として有名。近年ローカルブランドとして商標を取得し、「須佐男命いか」として県内外に知られている。
明木地区・佐々並地区(旧旭村)
国道262号沿い、萩市中心部と山口市のほぼ中間の山間部にあたる。明木地区と佐々並地区の間に山地があり、明木地区は萩市中心部の、佐々並地区は山口市の経済圏になっている。
両地区ともそれぞれの300~400m級の山に囲まれているが、冬季は明木地区より佐々並地区の方が寒冷であり、積雪が多い。
明木地区で県道萩秋芳線が分岐しており、萩市中心部から山口市方面、小郡・美祢方面へ向かう交通の要所である。
福井地区・紫福地区(旧福栄村)
中心となる福井地区には県道山口福栄須佐線と県道萩篠生線が、紫福(しぶき)地区には県道山口福栄須佐線が通っている。
山間の盆地に開けた土地であり、夏季は比較的暑く、冬季は寒冷である。
萩市でも屈指の米の生産地である。また、フライドチキン型のチーズケーキも地区内にある道の駅ハピネスふくえで売っている。
姉妹都市・友好都市ほか
姉妹都市
国内:前橋市(群馬県)・鎌倉市(神奈川県)・下田市(静岡県)
1854年、吉田松陰は下田に入港中の米艦隊に米国への密航を懇請したが拒絶された。その後、自首した松陰がつながれた獄が下田にある。
輪島市(石川県)
国外: 蔚山広域市(大韓民国)・全羅南道霊岩郡徳津面(大韓民国)・ ユーリンゲン・ビルゲンドルフ村(ドイツ連邦共和国)
友好関係の都市:前橋市(群馬県)
萩市出身の楫取素彦が群馬県の初代県令となり、前橋への県庁誘致および同市の経済・教育振興などに貢献した縁による。
友好都市提携を拒否された都市:会津若松市(福島県)- 会津戦争で会津藩と敵対した長州藩の本拠地が萩市である事から。
1986年に、敵として戦った戊辰戦争から120年を記念してそろそろ和解を、と友好都市提携を萩市が持ちかけたが、「時期尚早である」「我々は恨みを忘れていない」として、友好関係の締結は拒否された。
戊辰戦争後、長州藩を含む官軍が鶴ヶ城下に残った2000人以上に上る会津藩士、商人、農民の死体の埋葬を禁じ、放置された藩士や女性、子供の死体は腐敗して、烏の餌になったとされる件や、戊辰戦争後も山縣有朋ら長州閥によって会津の人達が様々な部分で冷遇された事がその原因とされている。
会津若松市民の中には、賊軍という理由だけで埋葬を禁じた行為についての謝罪が一切無いことに対して、未だ許せないと考える人がいるという(ただし、遺体の埋葬の件に関しては異論は存在する。詳細は会津戦争の項目を参照)。現在でも、行政レベル、市民レベルでの交流は幾度と無く試されているが、未だ完全な和解には至っていない。
歴史
中世から第二次大戦まで:
古くは大内氏家臣であった吉見氏の領地であり、津和野城の出丸が築かれていた。
関ヶ原の戦いの後の1608年、毛利輝元が日本海に張り出した指月山の麓に萩城を築城し、以後山口の政事堂に藩庁が移されるまでの約260年間、長州藩36万石の城下町として発展した。現在でも細工町、樽屋町など、城下町らしい地名が市内の至る所に残っている。
幕末には、吉田松陰が私塾の松下村塾で多くの人材を数多く育成し、そこから桂小五郎(木戸孝允)、吉田稔麿、高杉晋作、久坂玄瑞、伊藤博文らを出し、又彼らと友好があった井上聞太(井上馨)らの、明治維新の指導者を出した。
1876年(明治9年) – 萩の乱が起こる。
1889年(明治22年) – 町村制施行により、阿武郡萩町として町制施行。(三角州の部分のみ)
1923年(大正12年) – 阿武郡椿東村、椿村、山田村が萩町に吸収合併。
1932年(昭和7年)7月1日 – 萩町が山口県内で四番目の市として市制施行(初代萩市の誕生)。
1933年(昭和8年)2月 – 山陰本線須佐駅~宇田郷駅間が開通。これにより山陰本線が全通。
戦後:
1955年(昭和30年)3月 – 三見村、大井村、六島村(大島・相島・櫃島・肥島・羽島・尾島)及び見島村が旧萩市に編入合併。
1971年(昭和46年) – 阿東町を除く阿武郡7町村と、萩広域市町村圏組合を設置。
1975年(昭和50年) – 旧川上村に阿武川ダムが完成。
1996年(平成8年)10月14日 – 山口県立萩美術館・浦上記念館が開館。
2004年(平成16年)3月31日 – 阿武町と須佐町が合併協議会から離脱。
2004年(平成16年)5月28日 – 須佐町が合併協議会に復帰。現在の枠組みが出来る。
2004年(平成16年)11月11日 – 萩開府400年を記念して萩博物館が開館。
2005年(平成17年)3月6日 – 旧萩市と川上村、田万川町、むつみ村、須佐町、旭村および福栄村が対等合併し、新制の萩市となった。
経済
産業:観光業と農業、漁業が多い。工業は殆ど発展していないが、山間のむつみ地区、旭地区、福栄地区では工業団地を造り誘致を行っている。しかし交通の利便性などの地理的条件から進出する企業は少ない。
観光業においては、東萩駅前にあった観光ホテルの廃業(現在は民事再生法の手続きにより、以前からあった土産物屋に加え、貸自転車屋・和食処・居酒屋・カラオケボックス・ゲームセンターのテナントが入った新たな観光ホテルとして、経営を再開している)や中心商店街などの衰退・全盛期に比べ観光客減少の不況感が漂っており、それらは萩市の大きな課題となっている。
漁業:三見漁港・大島漁港・相島漁港・見島漁港・須佐漁港・江崎漁港・大井漁港・萩漁港・玉江漁港
主な企業:日本果実工業(萩加工場)・萩本陣(旅館)・スナダフーヅ本部(うどん屋チェーン店)・井上商店(水産加工)・美萩工芸(旧萩桐箱店)(桐箱製造)・岸田商会(ポン酢製造)・光國本店・柚子屋本店・データロジック(鉄骨CADの開発)
観光
名所旧跡・観光地:観光地としては、松陰神社・松下村塾など幕末から明治維新にかけて活躍した長州藩の志士たちの史跡、萩焼窯元など伝統工芸に関する施設などが主である。
多くが江戸時代から幕末にかけてのものであるが、旧町村部は自然を生かした観光地が多い。
旧市内(阿武川河口部周辺)、離島部:萩城跡・萩城城下町(菊屋横丁など) ・重要文化財 菊屋家住宅・木戸孝允旧宅・高杉晋作旧宅・鍵曲・松陰神社・松下村塾・萩藩主毛利家墓所 ・天樹院(毛利輝元墓所)・黄檗宗東光寺・大照院・菊ヶ浜・萩反射炉・明倫館水練池及び有備館附明倫館碑・伊藤博文旧宅・旧萩藩御船倉・越ヶ浜・明神池・笠山・南明寺・見島ジーコンボ古墳・見島のウシ・大井円光寺古墳・菊ヶ浜海水浴場・山口県立萩美術館・浦上記念館・萩博物館・田床山・道の駅萩しーまーと・道の駅萩往還・道の駅萩・さんさん三見・萩本陣温泉・萩夏みかん工房
川上地区(旧・川上村):長門峡 – バス停は長門峡北口と名乗っている。道の駅長門峡近辺まで歩いても1時間以上かかる。・阿武川温泉
江崎地区・小川地区(旧・田万川町):田万川温泉・西堂寺六角堂・道の駅ゆとりパークたまがわ
吉部地区・高俣地区(旧・むつみ村):ひまわりロード・昆虫王国・秋川牧園(俗名・むつみ牧場)・道の駅うり坊の郷 katamata
須佐地区(旧・須佐町):ホルンフェルス・高山・須佐湾・紹孝寺
明木地区・佐々並地区(旧・旭村):萩往還・萩アクティビティパーク・農産物加工販売所「つつじ」・道の駅あさひ・はやし屋旅館
福井地区・紫福地区(旧・福栄村):森田家住宅・大板山たたら製鉄遺跡・道の駅ハピネスふくえ
主な祭り・イベント:萩市は四季を通じて常にイベントを行っているが、伝統的な祭事はそれらのイベントの一部に組み込まれていることが多い。
例えば、山口県無形文化財に指定されている「お船謡(おふなうた)」は夏祭りでのイベントの一つとして行われている。
萩・椿まつり(2月中旬~3月下旬まで)
萩焼祭り(主に5月上旬)
おしくらごう(和船競争)(6月上旬)
萩夏まつり(毎年8月1日~3日) ・萩花火大会(8月1日)
万灯会(8月13日は大照院、8月15日は東光寺)
萩クロマグロトーナメント(10月または11月)
維新の里 萩城下町マラソン(12月上旬)
特産品:
萩焼 – 市内に多くの窯元があるが、その中でも三輪窯(三輪休雪)と坂窯(坂高麗左衛門)が二大窯元として有名である。
夏みかん – 明治期に武士への救済措置として栽培が奨励され、現在も城下町の土塀より枝を張った夏みかんを見ることが出来る。
夏みかん菓子・蒲鉾・ごぼう巻き・見蘭牛・しそわかめ・須佐男命いか、赤米(これらは旧須佐町)・柚(旧川上村)・桃、梨(これらは旧田万川町)・大根、松茸(旧むつみ村)・佐々並豆腐、明木醤油(これらは旧旭村)・そば饅頭(これらは旧福栄村)・ういろう(外郎)は蒸し菓子の一つ。
萩市を舞台とした作品:
赤かぶ検事奮戦記第3シリーズ(推理小説及びそれを原作としたテレビドラマ)
奥さまは魔法少女(テレビアニメ。DVD特典に出演者による萩市観光紹介が収録されている。)
緋が走る(漫画及びそれを原作としたテレビドラマ。)
おれは直角(漫画及びそれを原作としたテレビアニメ。萩明倫館が舞台。)
釣りバカ日誌12 史上最大の有給休暇(松竹、2001年公開。萩市のシーンは後半から登場する。)
虹を織る(NHK連続テレビ小説)
萩市出身の有名人
明治から第二次大戦まで :山縣有朋 – 政治家、軍人、第3・9代内閣総理大臣・品川弥二郎・山田顕義・田中義一 – 政治家、軍人、第26代内閣総理大臣・久原房之助 – 実業家、政治家・木戸孝允(桂小五郎)・桂太郎 – 政治家、軍人、第11・13・15代内閣総理大臣・高杉晋作・久坂玄瑞・入江九一・吉田松陰・吉田稔麿・広沢真臣・井上勝・飯田俊徳・阿武天風 – 小説家、旧三見村出身・厚東常吉・山根キク -ジャ-ナリスト、政治家、婦人参政権獲得運動に尽力。
戦後:阿武教子 – 女子柔道選手・宇野亜由美 – 漫画家・勝津正男 – 山口放送アナウンサー・金崎睦美 – 女優・河村建夫 – 政治家、衆議院議員、前内閣官房長官、元文部科学大臣・きただにひろし – アーティスト・紀野一義 – 仏教学者、宗教家・佐伯かよの – 漫画家・志賀義雄 – 政治家、革命家、元日本共産党衆議院議員・田中龍夫 – 政治家、元文部大臣、元通産大臣、元衆議院議員、元山口県知事・長安智子 – 四国放送アナウンサー・七瀬葵 – イラストレーター、漫画家・野坂参三 – 政治家、革命家、元日本共産党議長、元参議院議員・小嶋佐和子 – ミュージシャン・山本和智 – 作曲家・山下春江 – 政治家、元衆議院議員、元参議院議員・吉武恵市 – 政治家、元衆議院議員、元参議院議員、元自治大臣・労働大臣
出来事:萩市出身の幕末の3志士(吉田松陰・木戸孝允(桂小五郎)・高杉晋作)について、東京の企業が、食品などさまざまな商品で商標登録を行っていたことが発覚、同市は特許庁に異議申し立てを行った。同市は、3人の名声に便乗した、商標権による利益取得が目的と主張している。
その他:かおり風景100選:萩城下町夏みかんの花・水の郷百選:守ろう 育てよう ふるさとの川・日本経済新聞社何でもランキング:散策したい歴史ある町並み 第1位

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初めてのことなので不安があるのは当然です。
だけれどもこれだけの人があなたと同じ場所から明るい未来へと旅立っています。
まずは勇気をもって第一歩を踏み出してみましょう。